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Can I Do It Myself?
ここまで むりょう・7場面
あと ひとつ。あと、ひとつの バーに、てが とどけば——。ノアの うでが、ぷるぷる ふるえる。てのひらが、いたい。「じぶんで……いく。」した では、あおい とりの ルルが、ぱたぱた とんで、おうえん して いる。あと、ひとつ。

ノアは、なんにちも、れんしゅう して いた。きのうは、3ぼん。きょうは、4ほん。まいにち、ひとつ ずつ、すすめる ように なった。ゆめは、うんていを、はしから はしまで、じぶんの ちからで わたる こと。みんなは、もう できる。できないのは、ノア だけ。だから、じぶんで、わたりたかった。

ケイは、ノアの ともだち。うんていなんて、すいすい。さるみたいに、わたって しまう。そして、ケイは、いつも、ノアを おうえん して くれる。「ノア、がんばれ! きのうより、すすんでる よ!」きょうも、すなばの よこで、にこにこ、見て いて くれた。

あと、ひとつ——。そのとき、てが、つるん と すべった。ノアは、すなの 上に、すとん と おちた。てのひらが、まっか。すごく、ちかかったのに。また、できなかった。ルルが、よこに おりて きて、ちゅん、と ないた。ノアの 目に、なみだが、たまった。

ケイが、はしって きた。てを、さしだして。「ねえ、さいごの ところだけ、もち上げて あげようか?」ノアは、その てを、じっと 見た。にぎりたい きもちが、ある。いっしょに、できる。——でも。ノアは、じぶんの ちからで、わたりたかった。だれかに もち上げて もらったら、それは、じぶんで わたった こと に なるのかな。ふたつの きもちが、ぶつかった。

ルルが、いちばん おくの バーに、ちょこんと とまった。「ここだよ」って いう みたいに。ケイの ては、まだ、さしだされた まま。あたたかい てだ。ノアは、まっかな てのひらを、ぎゅっと にぎった。てを かりる? それとも、もう いちど、バーを にぎる? あと、すこしで——。

ケイが、やさしく いった。「ひとりでも、いっしょでも、どっちでも、すごい ことだよ。」ノアは、すうっと、いきを すった。じぶんの ちからで、さいごまで やる? それとも、ケイの てを、にぎる? ……ノアは、どう する?

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