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The Bird We Made Together
ここまで むりょう・7場面
「みて、ぽんた。これ、わたしの たからもの。」ミオの 手の ひらに、小さな ねんどの とり。とおくに ひっこす まえの 日、おばあちゃんと いっしょに 作ったの。ゆびを ねんどだらけに して、ふたりで わらった。「また いっしょに 作ろうね。」——おばあちゃんの こえが、まだ きこえる きが する。ぽんたは、まんまるの 目で、その とりを、じっと 見ました。

ミオは、まいにち その とりを、まどべに かざりました。あさ いちばんに「おはよう」。よるは「おやすみ」。ぽんたは、ミオの となりで、ころん。「あのね、ぽんた。この とりが、わたしの いちばん なの。だから、そっとね。」ぽんたは、こくん と うなずく みたいに、しっぽを ふりました。ふたりの、しずかで あたたかい 時間。

かぜの つよい 日。まどを あけると、カーテンが ふわり と ふくらみました。「ミオー、おやつよー。」おだいどころから、お母さんの こえ。ミオは、ねんどの とりを まどべに おいた まま、ぱたぱたと へやを 出て いきました。ぴゅう、と、つめたい かぜ。まどの はしで、ねんどの とりが、ぐらり と ゆれました。ぽんたは、はっと しました。

「とりさんを、まもらなきゃ!」ぽんたは、むちゅうで とびつきました。まえあしを、いっぱいに のばして——あと、すこし。けれど、小さな まえあしが、つるん と すべりました。ねんどの とりは、ぽんたの 手から こぼれて、ゆかに、こつん。……ぱきん。ふたつに、われて しまいました。ぽんたは、われた とりの まえで、かたまって しまいました。

「ぽんた、ただいま——」ミオの こえが、とちゅうで とまりました。ゆかに、ふたつに われた、ねんどの とり。おばあちゃんと 作った、たったひとつの たからもの。ミオの むねが、すうっと つめたく なりました。「……どうして。」ぽんたが、みみを ぺたんと さげて、小さな かけらを、そっと さしだします。でも、われた とりは、もう、もとには もどりません。

ぽんたの 手も、しっぽも、ふるえて います。わざとじゃ ない。きっと、とりを まもろうと して くれたんだ。ぽんたの まんまるの 目にも、なみだが たまって いる。——でも。「また いっしょに 作ろうね」。おばあちゃんとの やくそくが、こなごなに なって しまった みたい。ミオの 目が、つんと あつく なりました。かなしい きもちと、ぽんたを 思う きもちが、むねの 中で、ぶつかります。

ミオは、われた かけらを、ぎゅっと にぎりました。それから、ふるえて いる ぽんたを、じっと 見ました。「ほんとうに かなしい」って、いっても いい。だって、おばあちゃんとの たからものだから。でも、ぽんたは、もう じゅうぶん、自分を せめて いる。へやには、夕やけが さしこんで、われた とりを、やさしく てらして います。ミオの むねは、いっぱい。ミオは、どうする?

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