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Ten, Nine, Eight… Fly to the Star!
むりょう・7場面
ソラは、かぞえるのが すき。とくに、さかさまに。おふろから あがる ときも「じゅう、きゅう、はち……」。いちばん すきなのは、ロケットの カウントダウン。とおくの まちの おばあちゃんとは、やくそくが ある。「よるに なったら、おなじ ほしを みて、おやすみを いうこと」。でも、ほんとうはね。こえが ききたい ひ、ほしは ちょっと、とおすぎる。

だから ソラは、きめた。「ロケットを つくって、おてがみを ほしの ちかくまで とどけるんだ」。はこ。ぎんいろの かみ。三まいの はね。よるの こうえんで、はじめての はっしゃ。「じゅう、きゅう、はち…… さん、に、いち、ぜろ!」――ぷすん。ロケットは、ころん、と たおれた。うしろで、わらいごえ。「とぶわけ ないじゃん」。かみひこうき チャンピオンの、リコだった。

くやしくて、ほっぺが あつい。……でも、そのとき。ソラは みた。たおれた ロケットの ちいさな まどが、いっしゅん――ぽっ。ひかった のだ。おばあちゃんの ほしの ほうを むいた とき、だけ。「いまの……みた?」ふりむいても、もう だれも いない。せかいで ソラだけが みた、ちいさな ひかり。

つぎの ひも、そのつぎの ひも、ソラは なおした。テープを まきなおす。はねの かたちを かえる。おもりを うごかす。「じゅう、きゅう、はち……」――ぷすん。「じゅう、きゅう、はち……」――ころん。なんども、なんども。それでも まどは、ほしを むくたびに、ぽっ。まるで「もうすこし」って いってる みたい。ソラは ロケットに ささやいた。「うん。もうすこし、だよね。」

そして、ソラは きいて しまった。こんやは、一ねんに いちどの「ながれぼしの よる」。ほしが、いちばん ちかづく よる。――こんや しか ない! でも、たいへん。きのうの はっしゃで、はねが 一まい、ぽっきり おれてる。くらく なるまでに、ひとりで なおせるかな。ソラの むねが、カウントダウンみたいに、どきどき なりはじめた。

こうえんに ついたら――リコが いた。かみひこうきの リコ。はねの ことなら、この まちで いちばん くわしい、あの リコ。リコは なにも いわずに、ソラの ロケットを じっと みてる。この あいだ、「とぶわけ ないじゃん」って わらった、あの リコが。

そらが、ぐんぐん くらくなる。ほしが、のぼりはじめる。はねは、まだ なおってない。ソラの 手の なかには、おばあちゃんへの おてがみ(にがおえ つき)。カウントダウンの じかんは、すぐ そこ。ひとりで なおすには、ぎりぎり。リコに たのむには、ゆうきが いる。ソラは、どうする?

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